症状に合わせたテーピング法
「痛みのない」場合のテーピング法
足裏のバランスを整えると自然に全身のバランスも整ってきます。この「痛みのない」場合のテーピング法が、外反母趾に対する基本的なテーピング法です。
(1)最初に踵テープを張る。
テープは、5センチ幅の伸縮性のあるものを使用します。 そして素材が薄く、かぶれにくい、弾力性に優れ、しかも粘着力の強いものが有効です。専用テープとしては商品ページで紹介している「足裏バランスケアテープ」をお勧めします。
(2)次に親指テープを貼る。
A.貼り始めは踵テープに少し重ねる。3等分にしてある真中のテープから、親指を元の位置に起こしながら、親指の付け根(母趾球部)付近までの中間部分を軽く引っ張り、その先は絶対に引っ張らずに親指の下側を通って指に巻き付ける。爪にはかからないようにする。
B.次に3等分にしてある上側のテープを貼る。同じ要領で親指の付け根(母趾球部)まで軽く貼り、その先は絶対に引っ張らないように親指の下側を通って指に巻き付ける。爪にかからないようにする。
C.下側のテープも同じ要領で親指のつけ根(母趾球部)まで軽く貼り、そこでクロスさせ、今度は親指の上側を通って指に巻き付ける。この時も指先は絶対引っ張らず、爪にかからないようにする。
(3)小指テープを貼る。
A.貼り始めは踵テープに少し重ねる。上側のテープから、小指を起こすように小指の付け根付近まで軽く貼り、その先は絶対に引っ張らないように小指の下側を通って小指に巻き付ける。爪にはかからないようにする。
B.同じ要領で、下側のテープを小指のつけ根でクロスさせ、その先は絶対に引っ張ら
ないように小指の上側を通って小指に巻き付ける。爪にかけては再び弱く貼る。
(4)足裏横テープを貼る。
足裏の指のつけ根に合わせ足裏のアーチを作るように足裏側を軽く引っ張り、甲側は絶対に引っ張らずに弱く貼る。甲側を弱く貼るとかぶれを防ぐことができます。
(5)基本アーチテープ1を貼る。
足の甲側は引っ張らず、親指のつけ根(力点)部分を押し込むように足裏に向かって軽く貼り、再び甲側は引っ張らないように重ね合わせる。
(6)基本アーチテープ2を貼る。
最後のテープは「基本アーチテープ1」に1/3だけ重ねて足首の側にずらし、足の甲側は引っ張らず、小指側の第5中足骨基底部付近(作用点)を押し込むように足裏に向かって軽く貼り、再び甲側は引っ張らないように重ね合わせる。
テープを貼る時の注意点
テープは必ず、その長さの2分の1だけを軽く引っ張り、残り半分は貼り付けるだけ、というのが原則です。テープがきついと歩いている時や寝ている時に痛みが出てしまい、逆効果になります。テープを貼ってかえって痛く感じる場合は強すぎる証拠です。上手く貼ったテープは貼っていることを2~3分で忘れてしまうほどです。
「痛みのある」場合のテーピング法
痛みがある場合は、図のように最初に中足関節を5裂包帯で4~5回巻き補強して下さい。包帯を巻いた後、足背部と足底部に半円状のカットを入れておくと体重が乗った時、余分な力が逃げるのでより安全です。伸びない包帯を用いてください。
このように包帯を下巻きしてからテーピングを始めて下さい。
上手に貼ったテーピングは、その瞬間から痛みも和らぎ、気持ちよく自然と安心感が出てきて貼っていることを忘れさせてしまう程です。
(1)包帯を軽く巻いた上から、踵テープを張る。
補強をするために、伸びない包帯を軽く5回位足の甲に巻く。その上から、「痛みのないテーピング法」と同様に踵テープを貼る。親指側を短め、小指側を長めに踵から足裏に向けて貼る。
(2)次に親指テープを貼る。
A.貼り始めは踵テープに少し重ねる。3等分にしてある真中のテープから、親指を元の位置に起こしながら、親指の付け根(母趾球部)付近までの中間部分を軽く引っ張り、その先は絶対に引っ張らずに親指の下側を通って指に巻き付ける。爪にはかからないようにする。
B.次に3等分にしてある上側のテープを貼る。同じ要領で親指の付け根(母趾球部)まで軽く貼り、その先は絶対に引っ張らないように親指の下側を通って指に巻き付ける。爪にかからないようにする。
C.下側のテープも同じ要領で親指のつけ根(母趾球部)まで軽く貼り、そこでクロスさせ、今度は親指の上側を通って指に巻き付ける。この時も指先は絶対引っ張らず、爪にかからないようにする。
(3)小指テープを貼る。
A.貼り始めは踵テープに少し重ねる。上側のテープから、小指を起こすように小指の付け根付近まで軽く貼り、その先は絶対に引っ張らないように小指の下側を通って小指に巻き付ける。爪にはかからないようにする。
B.同じ要領で、下側のテープを小指のつけ根でクロスさせ、その先は絶対に引っ張らないように小指の上側を通って小指に巻き付ける。爪にかけては再び弱く貼る。
(4)包帯を上下カットする。
体重が乗ったときに、力が逃げるよう包帯の甲面と指の付け根面の両方に少し切れ目を入れる。
(5)足裏横テープを貼る。
包帯が隠れるように、足裏の指のつけ根に合わせて貼る。下に伸びない包帯を巻いたときは、テープは引っ張らずに軽く貼る。テーピングにかぶれ易い人は、このように包帯の上からテーピングをするとかぶれを防ぐことができる。
(6)基本アーチテープ1を貼る。
包帯を巻いた場合は引っ張らず、親指のつけ根(力点)部分を押し込むように足裏に向かって軽く貼り重ね合わせる。
(7)踵テープと基本アーチテープ2を貼る。
踵テープを踵を中心に半分の位置で、踵から貼り足の甲側に向かって貼る。このときも強く引っ張らないようにする。その後、最後のテープは「基本アーチテープ1」に1/3だけ重ねて足首の側にずらし、包帯全体が見えなくなるようにかぶせて弱く貼る。
包帯とテーピング靴下の併用法
1 包帯を巻く
甲に5裂幅の伸びない綿包帯を5~6周引っ張らずに軽く巻き付けます。このとき親指の付け根と第5中足骨基部を覆うように巻きます。次に、包帯の甲面と足裏の指の付け根に、三日月型の切れ込みを入れて力を逃がします。
2 包帯をテープで留める
包帯がずれないように、専用テーピングテープで「基本アーチテープ」(前項のテーピング型紙を参照)を2枚用いて包帯がずれないように、指先側と足首側を留めます。テープを貼る時は引っ張らないようにします。
指先の包帯を覆うように、テープを甲面でクロスさせて貼る。
包帯のずれを防ぐものなので、テープは決して引っ張らず、軽く貼り付けるだけにする。
足首寄りの包帯を覆うように、テープを甲側から足裏に巻き付ける。
包帯のずれを防ぐものなので、テープは決して引っ張らず、軽く貼り付けるだけにする。
3 専用テーピング靴下を履く
簡単包帯テーピングをした上から、専用テーピング靴下を履いて完成です。
テーピングをした上から、専用テーピング靴下を履く。