35、外反母趾と顔面の左右差
女性に多く見られる症状です。このような人は、頭痛・肩コリ・首の痛みなどを訴える場合が多く、ほとんどに一致して言えることは”外反母趾”や”指上げ足(浮き指)”などの足の不安定があるということです。そのほか、口が開かなくなる・噛む時に顎が痛む・音がするなどの『顎関節症』や噛み合わせが悪くなる『偏位不全咬合』といった症状も多く見られます。
こういう人たちは、たいてい脚の長さや骨盤の高さ、肩甲骨の位置が左右で異なり、顔面にも左右差があります。
顔面については、鼻筋が曲がっている・口元や頬が片寄る・目やまぶたの左右差などが見受けられます。顔面の左右差を見つける方法は、仰向けに寝かせタオルなどで目を隠し、頭側から見て鼻筋と顎(あご)の先が一直線上にあるかどうか確認します。一直線上からずれている場合は、背骨や顔が曲がっているといういみです。中には、顔の左右で輪郭も大きく違う人もいます。
これは、人間の土台である足の不安定の左右差が生じると、その差が大きければ大きいほど、特に軸足ではない弱い方の左足が外方向に流れてしまいます。これが骨盤に歪みを発生させ、歪んだ骨盤に合わされて背骨が曲がってしまうということです。すると今度は、首や顎関節・顔面の筋肉がバランスを保とうとして背骨の曲がりに合されてしまうため、顔も曲がってしまうのです。
積み木を思い浮かべて下さい。最初の一段目が歪むと、重力とのバランスを保とうとして、上部にある顎関節がもっとも多く合わせてしまう結果なのです。
かつて『アンバランス』『ジェンガ』といったようなブロックを抜いては高く積み上げていくというゲームが流行しましたが、あれを思い浮かべて頂けると、よりわかりやすいと思います。奥のブロックを抜いたら、それを積む時一番手前に乗せないとうまくバランスが取れずブロックが崩れ、ゲームに負けてしまいますよね。
昔から『鼻筋が曲がっている人は背骨も曲がっている』と言われてきたのは、足裏の不安定は身体の上部にある首や顔が補うことをうまく表現しています。
女性に多い『顎関節症』『咬合異常』『顔面の左右差』『姿勢の乱れ』は『足裏の不安定から始まる』何よりの証拠なのです。これらの不調が女性に多く発生するのも、先に述べたように『女性は男性に比べて筋力が弱い』→『重力の影響をより多く受けやすい』ということなのです。
そしてこれらのほとんどの人が、首へのダメージを少なからず受けており、若くても自律神経失調症状があり、その症状はひどい場合が多いのです。
対処法
1. テーピングやテーピング靴下によって左右ともまっすぐ地面を蹴れるようにします。
2. 土台に合わされ歪んでしまった部分を補強するために、テーピング原理が編み込まれたガードルを使用したり、また自律神経を誤作動させないために首の負担を軽減するコルセットを装着するのも大切です。
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医師の判断を優先され、あくまで「自分でできる未病改善」の参考として下さい。