48、なぜ左足に外反母趾が多いのか?
同じ外反母趾でも左右の足を比較してみると、その左右差の大きさに気づきます。大きさや形、また変形の度合いなども左右で大きく異なっていることが多いのです。
このように左右差ができるのは、左右の足で作用や役割が異なるからです。
先に述べたように、人間の身体は地球上での重力という巨大なストレスに対し、バランスをうまくとれるように造られています。
そして、右足は『衝撃』を吸収する作用、左足は『ねじれ』を吸収する作用を担っています。わかりやすく車で例えるならば、右足は『タイヤ』の役割、左足は『ハンドルのあそび』といったところでしょうか。
利き足である『右足』は、衝撃を多く受けるため、そこが防御反応として骨が出っ張る『仮骨性外反母趾』になっている場合が多く、『甲高で骨が出っ張った足』を多く目にします。一方、『左足』は筋力が弱いために靭帯がゆるんで起こる『靭帯性外反母趾』になっているケースが多く、『甲が薄く幅広の足』が特徴です。また、外反母趾の変形や傾斜角度も左のほうが大きいのです。このように、左右の足で形や大きさが異なるのは、左右の足の役割の違いによるものなのです。
そのため、足をはじめ、ひざ・腰・首のどこかに慢性的な痛みがある人や自律神経失調症・うつ・パニック症・めまい・目の疲れ・肩こり・頭痛・疲労感で悩んでいる人には必ず、外反母趾や指上げ足(浮き指)などの足裏に明らかな異常を確認できるのです。
これは、足裏と身体は『重力とのバランス』で密接につながっているという確固たる証拠であり、『過労性構造体医学(Gバランス医療)』という学問でも証明しています。
医師の判断を優先され、あくまで「自分でできる未病改善」の参考として下さい。