54、外反母趾で痛みのある人は21人に1人
私は開業から38年間、初検だけで10万人以上の人の不調をすべて土台である足裏から診てきました。また講演会場などでも、『足に痛みのある人どれくらいいらっしゃいますか?』と挙手をしてもらって統計をとってみても、だいたい外反母趾で痛みのある人は、21人に1人くらいなのです。
つまり、来院される患者様においても、講演やセミナーで出会う方々においても、外反母趾であって実際に痛みがある人というのは、それほど多くないということなのです。
しかしながら、これに甘んじてしまうのは非常に危険です。大事なことは今痛みがある・ないに限らず、早めの処置が心がけること。なぜなら痛みや変形がなくても、外反母趾があるということはそれだけで土台が不安定になっていて、既に身体の上部にゆがみを生じさせているということです。その歪んだ首や腰の骨に、免震機能の衰えた足裏から伝わる有害なストレスが繰り返し伝えられ、98%以上女性は首を、男性は腰を痛め、ひどい場合には骨の変形・微細な疲労骨折などを起こしているので、注意・予防対策が必要です。
外反母趾気味だけど、痛みがないから大丈夫だと軽く考えるのはもうやめましょう。
なぜなら外反母趾によって首の骨を損傷し、そこから自律神経を誤作動させたことによる自律神経失調症・うつ・パニック症になってしまう可能性も極めて高いからです。
腰部においては、負傷の瞬間を特定できない腰椎ヘルニア・分離症・すべり症・脊柱管狭窄症などを引き起こしてしまう可能性があるということです。
医師の判断を優先され、あくまで「自分でできる未病改善」の参考として下さい。