自律神経失調症、その根本原因がわかった
自律神経失調に対する現代医療の問題点
これだけ医学が進歩したにもかかわらず、自律神経失調症状や不定愁訴症状はよくならない、それどころか逆にその数は毎年増え続けています。良くならないのは何か別の原因、その根本原因を突き止められないからなのです。ここに現代医学における重大な落度があるのです。
いくら薬を飲み続けても、また心の問題としてカウンセリングをしても大きな効果はなく、結局症状が変わらないばかりか更に進行してしまう場合が多いのです。
これでは、患者も周りの人も自律神経失調症状は治らないものと思い込んだり、諦めたりしてしまうのは当然だと思います。
私は現在の治療法に疑問を持っています。もうひとつの隠れている本当の原因を知った上で、それぞれの症状に対処していくという当たり前なことが治療の本質から外れ、どれも同じような対処療法、気休め、癒しなど的外れな治療法がもっともらしく行われているところに問題があるのです。
もうひとつの隠れていた本当の原因を追究していくことが必要です。
リウマチによる外反母趾
私は接骨院を経営しているので、骨・筋肉・筋(すじ)・靭帯などが専門ですが、常に足裏の異常から、その上部に起る様々な痛みや不調を追求していました。ですから、先入観なく自律神経失調症状についても観察することができ、その中で重大な点に気付いたのです。ひざ・腰・首などの慢性痛や肩凝りで来院していた患者さんの中には既に病院で自律神経失調症やうつ・不定愁訴・更年期障害と病名をつけられた人たち、そのほとんどに足裏の異常が共通点となっていることが分かったのです。
つまり、自律神経失調症になる人とならない人との差は足にあったのです。その後、3000人以上の足の異常と自律神経失調症状との関係を追及し、また裸足で生活している国の人たちとの比較調査も行いました。同じ国での追跡調査も行い、年2回の割合で6カ国を5年かけて回ることができました。1回の調査期間は10日前後ですが、この間、接骨院を従業員に任さなければならないという苦しみも十分味わいました。
足裏が安定している人は自律神経失調症にはならない
人間の土台である足裏が安定し、しっかり踏ん張って裸足で歩く国の人たちは、首が安定しています。重い荷物を頭の上に乗せ、両手を離しても落ちないのです。
しかも、先祖の墓へ供物を供えるため、そのままの状態で20分位は歩くのです。結果として、裸足で歩く国の人たちは足裏が安定しているので、首も安定しているのです。首を痛めないから自律神経失調症状を起こす人が極端に少ないことも分かったのです。それに伴って、うつ病や自殺者も極端に少ないのです。これらの統計的見地から自律神経失調症状の根本原因も発見したのです。
自律神経は車に例えると、ギヤの役割をしている
自律神経には、「交感神経」と「副交感神経」とに分かれ、それぞれ逆の働きをしています。この2つの神経は身体を安全にしかも効率的に導く為に、その時、その瞬間の状況の変化に対応して自分の意思とは関係なく本能的に働いている神経です。交感神経は活動時に優位に働き、副交感神経は安静にしているときに働き、それぞれの伝達ホルモン物質を瞬時に調整しているのです。健康な状態にある時は、この2つの神経はバランスよく保たれています。
頚椎と頭蓋骨の接続部には自律神経が集中していて、圧迫された自律神経は伝達不良に陥ったり、また交感神経や副交感神経の伝達ホルモン物質がどちらかに偏りが起こり、人によってそれぞれ異なった症状を起こしているのです。
車に例えると、健康な状態とはギヤがニュートラル(中立)またはドライブの位置にあり、常に次の動作や危険に備えているのです。これを人間に当てはめると、神経の伝達不良によりエンジンが停止したり、またこのギヤが壊れニュートラル(中立)またはドライブの位置を保てず、ギヤがトップの前進(機能亢進)、またはバックの(機能低下)そのどちらかに片寄ってしまった状態なのです。その為、その先にある器官や臓器も同様に機能亢進したり、逆に機能低下した症状が起こってしまうのです。これが自律神経失調症の特徴であり、多くの場合、この自律神経失調症状を伴いながら本格的な病気へと進んでいるのです。大部分の器官や臓器は、交感神経と副交感神経の二重支配を受けています。だから、自律神経失調症状を追求していくと、同じ部位の病気であっても機能亢進や機能低下の片寄った、あるいは両極端の症状が見られるのはこのためなのです。(うつとそう、高血圧と低血圧、便秘と下痢、過食症と拒食症など)
また、逆に内臓の病気や重病の人をよく観察してみると、自律神経失調を伴っている場合が多くあるのです。病気の始まりは、この自律神経の働きが狂ってしまうところに根本原因があったのです。
このように、「足と首と自律神経失調症状との関係」を極端な考え、飛躍的な考えと思いがちでありますが、ただこれらの研究や統計的裏付けを取った人がいないため、報告されていないのです。それによって、一般の人の認識が不足しているだけなのです。